ルミネtheよしもと
雨上がり決死隊スペシャルコント
『「着信アリ」じゃね〜よ！』
（2006.6〜11.＠ルミネtheよしもと）
あらすじ
とある都内の病院。
そこに、1人の難病をわずらった患者が入院してきます。
なんでも、100万人に1人というまれな病気で、なかなかその病気を治せる医者がいないのだとか。
いろいろ病院を回っていて、やっと治してくれそうな医者を見つけたということで、その病気の手術を受けるために入院してきたのだそう。
患者の手術を担当するのはこの病院の「天才外科医」。
しかも、この手術は世界初の手術とあって、世界中のマスコミが注目している手術。
失敗は許されません。
そして、手術は無事成功。
ところが、手術を担当した医者の子供が誘拐される、という事件がおき････。
出演者（またもや大体登場順（笑）、敬称略）
「先輩」入院患者・平畠（DonDokoDon・平畠）
病院の看護師・中野（中野公美子）
難病患者･蛍原（雨上がり決死隊･蛍原）
蛍原の妻（ハリセンボン･近藤）
蛍原の担当看護師＆看護師長･箕輪（ハリセンボン･箕輪）
蛍原の手術を担当する医者の助手・大山（大山英雄）
「天才」外科医・宮迫（雨上がり決死隊･宮迫）
宮迫の同僚医師・渡辺（ジャリズム･渡辺）
渡辺の後輩医師（ピース･又吉）
宮迫の手術を取材に来るマスコミ（ジャリズム･山下、遠藤かおる、赤松新）
宮迫を訪ねてくる刑事（ピース･綾部、功刀富士彦）
手術の心配をする蛍原を励ましに来る人･･･大西ライオン
手術を不安がる蛍原を励ましに来る人･･･くまだまさし
蛍原の手術を応援する人･･･ふくろとじ
ストーリー
とある病院の一室。
そこへ1人の患者が入院してきます。
患者の蛍原とその妻が、病室にいたナース・中野と、担当ナースの箕輪に挨拶。
「実は重量挙げの選手」と言うが、どうがんばってもそうは見えない、華奢すぎ＆貧血持ちなのか、中野に支えてもらえないと歩けないほど貧弱な箕輪に若干の不安を感じつつ、同じ病室で入院生活を送ることになる平畠にも挨拶をし、自分の病状を説明する蛍原。
「実は、100万人に1人、という難病にかかってしまいまして。･･･「色白スペクター」っていう病気、知ってますか？だんだん色が白くなっていって、最後には死に至る、という、恐ろしい病気なんです。
･･･なかなか治してくれる病院が見つからなくて。そんなとき、この病院の宮迫先生が、僕の病気を治してくれる、と聞いて来たんです。」
とそこへ、「蛍原さ〜〜ん」と病室に入ってきた1人の医者。
「蛍原さんですか？明日のオペの助手を担当する、大山です。」と自己紹介。
「あの、宮迫先生は･･･あの、挨拶をしたいんですけど」と蛍原が言うと、「いやー。宮迫先生、遅れているらしくて。今朝から携帯を鳴らしてるんですけど、つながらないんですよね。」と大山が説明をしていると、やっと宮迫が到着。
宮 「寝坊してもうた！」
大 「なんでですか？奥さんとかどうしたんですか？起こしてくれなかったんですか？」
宮 「･･嫁は実家に帰っとる。」
初めての手術で、不安な胸の内を大山に訴える蛍原に、「大丈夫です。宮迫先生は天才ですから。しかも、この手術は世界初とあって、全世界が注目している手術なんです。だから、失敗はできないんです。」
と、噂を聞きつけたマスコミが病室に。
宮「おい。記者を病院に呼ぶなって言うたやろ！会見は明日するからって言って追い返せ。」
マスコミ相手にいろいろ話をしていると、すると、「おー。結構な自信やなー。」と言いながら、後輩を引き連れ、宮迫の同僚医師の渡辺が病室に入ってきます。
そして、病室にいるマスコミに、これみよがしに、「この手術が成功すれば、念願の外科部長やからな」と嫌味たっぷりに。
「どういうことですか？」と詰め寄るマスコミを何とか追い返し、「どっちが外科部長にふさわしいか、明日のオペを見ていろ」と宮迫。
そして、不安たっぷりな蛍原を何とか安心させ、いよいよ手術へ。
次の日の病室。
麻酔でボーっとしながら、妻に「手術、どやった？」と聞く蛍原。すると、「大成功ですよ」と妻。
喜ぶ蛍原夫妻の元へ宮迫が。
蛍原夫妻が宮迫へ感謝の意を述べていると、マスコミが改めて取材に訪れます。
手術の成功と、もう蛍原の手術は必要ないことを宮迫が説明。
宮 「次にオペをする時は、それは、手術が失敗した、ということです。」
と、その様子を病室の外から見ていた後輩医師の元へ駆け寄る渡辺。
渡 「おい。オペの時間が変更になったって本当か！」
後輩 「はい。もう手術は終わって、ごらんの通り。」
渡 「なんでそれを早く言わへんねん！あの計画が台無しやないか！」
後輩 「「あの計画」って････？」
いぶかる後輩を置いて、「まぁいい。」とその場を去る渡辺。
マスコミの取材が終わり、「では、僕らもそろそろ。」と病室を後にする宮迫と大山。
と、病室を出た瞬間、「おい。今の記事、夕刊に載るよな。」と興奮気味に大山に聞く宮迫。
大 「まぁ載るでしょうねぇ。」
宮 「やった･･･！これで、今日の合コン、モテモテや。」
大 「え？今日、合コンをやるために、手術の時間、午前中に変更したんですか？」
宮 「そうや。」
大 「なんちゅう理由ですか！」
じゃあ、女の子たちに早速連絡を･･･。と。
宮 「あれ？携帯がない。」
そばを通りかかった中野看護師に、「オペ室に俺の携帯、落ちてなかった？」と聞くと、「なかったと思いますけど･･･。」
大山に携帯を鳴らさせると、なぜか病室の方から着信音が。
蛍 「おい！病院では携帯を切っとけ、って言うたやろ！」
妻 「はい。スイマセン。･･･････あれ？私じゃないですよ？」
蛍 「え？じゃあ、どこで鳴ってるんやろ･･･。」
妻 「････なんか、この辺（蛍原のお腹の辺り）から聞こえてきてるような･･･。」
その様子をドアの外から見ていた宮迫と大山。
大山が鳴らしていた携帯を切り、いやーな予感を感じながら、宮迫に聞いてみる。
大 「あのー・・・・・、まさかとは思うんですけど、携帯、お腹の中に置き忘れたとか････そんなこと、ないですよね？」
宮 「その「まさか」や。」
どうしようとあせる宮迫。
「手術して取り出さないと。」という大山に、「そんなことしたら、手術は失敗したと思われるから、そんなことはできない」と宮迫。
「そんなん、失敗でしょう！」とツッこむ大山に、とりあえず、蛍原のお腹の中の携帯の電源を切って、ほとぼりが冷めた頃に取り出そう、と宮迫。
病室に戻った宮迫と大山。「マッサージ」と称して、蛍原のお腹をグッと押して、電源を切ってみることにチャレンジ。
すると、「「ピッ」って鳴った！」と宮迫。もしかしたらうまく行ったかも、ともう一度大山が携帯を鳴らしてみると、
着メロモードになっただけ（笑）。
そこで再びチャレンジ。
また大山が携帯を鳴らすと、なぜか蛍原が震えだす。
宮 「マナーモードにしてもうた･･･！」
慌てる宮迫。
なんとか、お腹の中の携帯を電源を切ろうとしていると、手術成功の報を聞きつけ、病室仲間の平畠が蛍原の元へ。
平 「聞きましたよー。手術、成功したらしいですね。」
蛍 「あ、ありがとうございます。」
すると、またもや震えだす蛍原。
宮 「おい！なんで携帯鳴らすねん！」
大 「･･いや、僕鳴らしてないですよ。」
と、突然、蛍原のそばにいた平畠が苦しみだします。
大 「先生！平畠さん、ペースメーカー装着してますよ！！」
携帯電話の影響を避けるため（笑）、平畠を病室の外へ連れ出す大山。
そして、電源を切ろうと奮闘している宮迫の所へ、2人の男性が訪ねてきます。
この2人、実は刑事。
宮 「刑事さんが僕になんの用ですか？」
刑事A 「･･･まぁ、ここ（病室）ではなんですから、外で。」
すると、刑事の口から衝撃的な言葉が。
刑事A 「実は、宮迫先生の娘さんが誘拐された、という連絡がありました。そして、部屋に残っていたメモに、こう書いてあったんです。」
刑事B 「「娘は預かった。返して欲しければ、こちらの要求を聞け。要求は追って主人の携帯に連絡する。」」
刑事A 「そんなわけで、犯人からの連絡が宮迫先生の携帯にあると思うので、今すぐ先生の携帯を出して欲しいんです。」
宮 「･･･そう言われましても、いま、いろんな意味で手の届かない所に･･･。」
刑事A 「は？何を言ってるんですか。とにかく、もう犯人からの連絡が来てるかもしれないんですよ。早く出してください！」
と、病室で震えだす蛍原。
宮 「･･･連絡、来てますね･･･。」
事情を刑事に話し、「患者さんにも協力してもらってください。」
仕方がないので、正直に蛍原のお腹の中に携帯を置き忘れたことを宮迫が告白。ただ、もうすでに携帯に犯人からの連絡が来ているようなので、手術して取り出す時間はないと、携帯はお腹の中に入れたまま話してみることに。
いろんな試行錯誤の末、何とか犯人と話すことに成功。
犯人の要求は、「宮迫が病院に退職届けを出すこと」。
「しかたない。娘のためなら･･」と宮迫が犯人の要求を飲もうとしていると、「なんや、騒がしいなぁー」と病室に入ってきたのは渡辺。
宮 「あ。渡辺。･･今日まで世話になったな。俺、病院、辞めることにしたわ。」
渡 「お〜そうか。残念やなぁ〜。」とさして残念そうではない様子。
渡 「ま、娘のためなら仕方ないか。」
と。
刑事A 「･･ちょっと待ってください。･･･宮迫先生の娘さんが誘拐されたこと、どうしてご存知なんですか？このことは、ここにいる我々と宮迫さんの奥さんしか知らないことなんですよ。･･･まさかあなた･･。」
宮 「そうなんか？渡辺！」
そうです。
この一連の誘拐事件は、宮迫の外科部長昇進を妬んだ、渡辺が仕組んだことだったのです。
この手術がなければ、順番的に外科部長に昇格できたのは渡辺だったのに、宮迫に先を越されそうになり、この作戦を思いついたのだとか。
「なんていうことをしてくれんねん！」と宮迫と渡辺がケンカをしていると、刑事の携帯に連絡が。
刑事B 「先生、聞いてください！今、警邏中の警官が怪しい車を調べた所、娘さんを発見し、無事保護されたそうです！」
「よかったぁ〜」と胸をなでおろす宮迫。
何とか事件は解決！
宮 「･･･でも、こんな騒ぎを起こしたんや。やっぱりこの病院は辞めなアカンやろうな。」
そして、改めて蛍原に謝罪。
蛍 「まぁ僕は、このお腹の携帯を取り出していただければ、何も言うことはないので。」
宮 「そうと決まれば、早速手術や。おい。俺の愛用のメス、持ってこい。」
大 「・・・・は？」
宮 「俺の愛用のメスや。手術中、お前に渡したやろ。」
大 「いえ。僕は受け取ってませんけど･･･。」
･･･再び、いやーな予感。
宮 「え？だって、お前に渡そうとしたら････お前がなんか手がふさがってたから･･･こうやって････え〜〜・・・・
はっ！！！！！！」
･･･自分のメスも、蛍原のお腹の中に置き忘れてしまっていた宮迫先生だったのでした････。