『ゆかいな仲間と雨上がり決死隊たち』
〜密かな恋2006〜
（2006.5.7＠ルミネtheよしもと）
あらすじ
舞台は、とある山の標高1000メートルのところにある山小屋。
この小さな山小屋にある騒動が巻き起こります。
山のふもとの銀行で強盗事件が起こり、その犯人がこの小屋の中に逃げ込んだ可能性がある、というのです。
当然、オーナーはその可能性を否定しますが、山の近くにある警察署の刑事さんと、本庁の刑事さんが犯人探しのため、その山小屋を訪れ、早速捜査を開始。
ところが、実は、犯人はある意外な人物で･･･。
出演者（だいたい登場順（笑）、敬称略）
山小屋に泊まっていた夫婦（小笠原まさや、山田あさこ）
山小屋の従業員・藤本（FUJIWARA・藤本）
山小屋の従業員・山下（ジャリズム･山下）
山小屋のオーナー・蛍原（雨上がり決死隊･蛍原）
山小屋の従業員・公美子（中野公美子）
山小屋の従業員・竹森（アップダウン・竹森）
山小屋の従業員・近藤（ハリセンボン･近藤）
ふもとの警察署の刑事・大山（大山英雄）
大山の先輩の老刑事・ナベ（ジャリズム･渡辺）
大山の先輩刑事・宮迫（雨上がり決死隊・宮迫）
本庁の刑事･ジュニア（千原兄弟･千原Jr）
ジュニアの後輩刑事・阿部（アップダウン･阿部）
犯人の疑惑をかけられる山小屋の客（千原兄弟・千原靖史、夏花、カラテカ･矢部、ハリセンボン・箕輪、ブータン大統領）
山小屋オーナーのおじいちゃん（FUJIWARA・原西）
チンピラ（宮川大輔）
宮川の子分（カラテカ･入江）
山小屋のアルバイト従業員（井上マー）
ストーリー
☆ 最初に断っておきますが、細かい部分は違うところがあるかもしれません。もし、見に行った方で、「ここ違うよー」というのがあったら、メールなどでコッソリ教えていただけるとありがたいです（笑）。
天気のいいある日。
山小屋に宿泊していた1組の夫婦が下山するため、ロビーでは従業員の藤本、山下が応対中。
しかし、この対応がなんだかイケてない。
いらだった夫婦がオーナーを呼んで、「どうなってるんですか！」と怒ると、「ちゃんと言い聞かせておきますから、今日のところはオーナーである私の顔に免じて許してください」と謝るオーナー。すると、「それなら仕方がない」と夫婦は機嫌を直し、気持ちよく下山して行った。
残ったオーナー、山下、藤本の3人。
オーナーが2人にお説教をしていると、そこに現れたのが、同じく山小屋で従業員をしている公美子。
公美子は、この山小屋の「アイドル」といっても過言ではないほどの美貌の持ち主なのだが、この公美子が現れたとたんにモジモジしだす藤本。
実は、藤本は、密かに公美子に恋心を抱いていたのだ。
しかし、もちろんそんな事は知らない公美子。
そこへ、藤本が（勝手に）ライバルと思っている、イケメン従業員・竹森が登場。竹森も公美子の事が好きなようで、さりげなくアピール。
公美子も、竹森に関してはまんざらでもない様で、楽しそうに話しながら去る2人。
そんな事が起こっている事も知らず、公美子が持っていた荷物を持ってやると言って振り向くと、そこにいたのは、お世辞にも美人とはいえない、従業員・近藤。
キレる藤本。
するとそこへやってきたのが、若い男と白髪の老人。
実はこの2人、先日山のふもとの銀行で起こった、強盗事件の犯人がこの山へ登った可能性があると、追いかけてきた刑事なのだ。
「ここに山小屋がある。･･･犯人は、ここに逃げたとしか思えない･･･よし。入ってみるか」と若い方の刑事･大山がつぶやき、山小屋の中へ。
中にいたオーナーに事情を話し、捜査に協力して欲しいとお願いすると、「山の男にそんな悪いやつはいない」と頑として否定。
らちが明かない、と思った大山は、なぜか遅れてきた先輩刑事・宮迫とともに、再度協力を要請。
そこへ、同じ事件を追って本庁からヘリを飛ばしてやってきた刑事･ジュニアと、その後輩刑事･阿部が山小屋の中へ。
宮迫を見つけたジュニア、「あら。山奥に飛ばされた宮迫先輩が、ここで何やってるんですか？」
実は、昔、宮迫とジュニアは同じ職場で働いていた事があり、そこで先輩･後輩だった間柄。しかし、今では後輩のジュニアが出世して、立場が逆転した風。
ここで喧嘩していても仕方がない、と、ここは2組で協力して犯人確保に全力を挙げる事に。
その時点で小屋に残っていた宿泊客全員に事情を聞くも、有力な手がかりは得られず。途中で現れた、オーナーのおじいちゃんとすっかり気があった老刑事･ナベは、捜査そっちのけでおじいちゃんと別室へ行ってしまう始末。
「仕方がない」と、宿泊客の部屋を念のため調べさせてもらいます、と残りの4人の刑事は客室へ捜査に向かった。
部屋に1人残されたオーナー。しかし、やっぱり「この中にそんな事をする人がいるわけがない」と納得できない。
と、そこへ、およそ山登りをしてきたとは思えない風のチンピラと子分が山小屋の中へ。
「誰か来てるのか？」と聞くチンピラに、「刑事さんが来てるんです」とオーナーが答えると、なぜか急に動揺して落ち着きを失い始めたチンピラと子分。
「これから天気が悪くなる」という予報にもかかわらず、なぜか逃げるように山小屋を出、頂上方面へ。
チンピラが去ってすぐ、宿泊客の部屋の捜索を終えて、降りてきた4人の刑事。「もうここではない」とあきらめかけて山小屋を去ろうとしたその時、外出していた公美子が帰ってくる。
それを見たジュニアと宮迫、「もう少しここにいよう！」と捜査を続行する事に。
･･･単に、2人も公美子に一目ぼれをしただけのようで･･･。
予報どおり、天候が悪化し、雷の鳴る山小屋の中。大山と阿部は2人で犯人が逃げていった方向などを検討している。
しかしそんな中、ナベ老刑事は相変わらず、おじいちゃんと楽しそうに遊んでいるし、宮迫とジュニアにいたっては、「公美子ちゃんはどちらに惚れているか」なんていうのを争っているし･･･。
結局、なんの解決もできないまま、時間だけが過ぎて行き。
悪かった天気も回復し、宮迫、大山、阿部、ジュニアの4人が途方に暮れていると、突然、藤本がオーナーのもとへ。公美子とは結ばれる事はないだろうと、ここにいても辛いし、と辞めさせて欲しいと。
オーナーが止めるのも聞かず、小屋を飛び出す藤本。
そこへ、実は、元刑事だったというオーナーのおじいちゃんが現れ、「先入観を持ちすぎるな」という忠告を与える。
その言葉の意味を考えていると、この時期にだけ毎年アルバイトに来るという井上が現れる。
それを聞いて、ある事に気がついた阿部。「従業員は、いつもいるわけじゃないんですか？」とオーナーに聞くと、「冬の間は閉山するから、この山小屋も閉じる。その間は当然、従業員もふもとで働いている。それで、山開きのシーズンになったらまた来てくれるんです。」
阿部「ということは、皆さんがここへ来たのはどのくらい前ですか？」
オーナー「山開きして、準備期間とかあったから････大体2〜3週間前ですね。」
2〜3週間前、ということは事件があった時期とピッタリ一致する、と阿部。つまり、従業員の中に犯人がいる可能性が高くなってきたのだ。
と、疑惑の念を向けられたのが、先ほど飛び出した藤本。
「このタイミングで飛び出すのは怪しい」と、全員が藤本を犯人だと確信し、藤本を追って山小屋の外へ。
残されたオーナーと竹森。やっぱり従業員を疑いたくないオーナーは、藤本がそんな事をするはずがない、と。
すると、公美子が血相を変えてやってくる。藤本の置き手紙を発見したのだ。
するとそこには、公美子が好きだったこと、でも、自分には振り向いてくれないこと、きっと、竹森が好きなんだろうから、竹森に公美子を譲ること、そして最後は、竹森に向けて、「公美子ちゃんを幸せにしてやってくれ」という言葉でしめられていた。
これを見たオーナー、「こんな優しい心を持っている藤本が犯人なわけがない。ここにはやっぱりここにはそんな悪い事をするやつはいない！」と、刑事を追いかけようとすると、「やめてください」と止める竹森。
「実は、僕が犯人なんです･･･。」
竹森の話によると、竹森には病気の妹がおり、その治療費を払うため、サラ金に手を出したと。しかし、それがヤクザの経営するサラ金で、借金を払えなくなった竹森に対して、「銀行強盗をやってでも金を作れ」と脅され、ついやってしまったと･･･。
そこへ、チンピラと子分が山小屋に戻ってくる。
竹森を脅していたヤクザ、というのは実はこの2人。「金は出来たか？」と竹森に迫るチンピラたちに、「金はやるなよ」と必死に抵抗するオーナーたち。
すると、藤本を追いかけていた4人の刑事が、藤本を捕まえて山小屋に戻ってくる。
小屋に入った瞬間、チンピラを見つけた4人に、「こいつらに脅されて、竹森が銀行強盗をやってしまったんです！だから、悪いのはこいつらです！」と叫ぶオーナー。
･･･と、老刑事とおじいちゃんが黒いカバンを持って現れ、そのまま小屋の外へ。
そしてそのまま、ジュニアと阿部が乗ってきたヘリに乗って、飛び立ってしまい･･･。
チンピラ「･･･････まぁいい。金を渡せ。」
竹森「今、あの2人が持っていってしまいました･･･。」
すると、突然、公美子を人質に取るチンピラ。
車を用意しろ、と要求し、公美子に銃を突きつけ。
途中、近藤に人質が変わるも、なんとかチンピラを取り押さえ、無事確保。
当然、強盗を働いた竹森も、事情があったとはいえ、事件を起こした犯人には変わりなく。
署に連行される竹森に、公美子は「ずっと待ってるからね」。
オーナーも、「罪を償って、妹さんが元気になったら、また戻っておいで。」
公美子「ずっとずっと待ってるから。」
竹森「公美子ちゃん･･･。ありがとう。」
公美子「オーナーと一緒にねっ♪」
オーナー「･･実は密かに愛を育んでました。」
公美子が好きだったのは、藤本でも、刑事2人でも、竹森でもなく、実はオーナーだった、というオチでございました。